本田宗一郎の自伝的な著書「夢を力に」を読んだ時の感想を見返す機会がありました。本田技研工業(ホンダ)の創業者である彼の人生哲学や行動力には、当時も今も感銘を受けています。本書を通じて学んだこと、印象に残った言葉を紹介します。
印象深い言葉たち
「夢を力に」の中でも、特に心に残っているのは次の2つの言葉です。
- P.237
『惚れて通えば千里も一里』ということわざについて、本田氏はこう述べています。
> 「それくらい時間を超越し、自分の好きなものに打ち込めるようになったら、こんな楽しい人生はない」
この言葉からは、何かに熱中することの素晴らしさが伝わってきます。本田氏の人生そのものが、まさにこの言葉を体現していると感じました。
- P.264
> 「夢を捨て、失敗を恐れるときに人間の創造力はしぼむ」
本田氏は、夢を追い続けることの大切さと、失敗を恐れない精神の重要性を強調しています。この言葉には、何度も挑戦し、新しい価値を生み出す姿勢が詰まっています。読んだ当時、仕事や日常生活で小さな失敗を恐れる自分を振り返り、挑戦する勇気をもらいました。
読んで感じたこと
本書は全体を通じて3部構成になっており、特に印象的だったのは第3部の「本田語録」でした。ここには、本田宗一郎が情熱を持って残した言葉が多く収められています。その一言一言に、彼の生きざまや信念が表れていました。
本田氏は、「創意工夫を持って仕事に打ち込むことで、新しいアイデアが生まれる」と説いています。この考え方は、自分の仕事や日々の行動にも応用できると感じました。他人の真似ではなく、自分なりの工夫で価値を生み出す姿勢は、どんな時代でも求められるものです。
支えとなった人物の存在
本書を読んで、本田宗一郎氏の成功には藤澤武夫という副社長の存在が大きかったことを知りました。藤澤氏は経営面を担当し、まさに本田技研を支える「黒子」のような存在だったとのことです。本田氏が創造力や技術革新に専念できたのも、藤澤氏の経営手腕があったからこそ。
藤澤武夫氏の著書「松明(たいまつ)は自分の手で」にも興味を持ちました。本田氏を支えたもう一人の天才の視点から見た本田技研の成長や苦労を知ることで、さらに理解が深まるのではないかと思っています。
今でも心に残る教え
本田宗一郎氏の言葉や哲学には、時間が経っても色あせない魅力があります。特に「好きなことに没頭する」「失敗を恐れない」といった彼の価値観は、現代にも十分通じるもの。彼の考え方を取り入れることで、自分の中に新たな挑戦のエネルギーが湧いてきます。
まとめ
本田宗一郎の「夢を力に」は、人生や仕事への姿勢を見直すきっかけを与えてくれる一冊です。情熱と創造力を武器に新しいことへ挑戦し続けた彼の言葉には、今もなお学ぶべきものが多くあります。また、副社長として本田氏を支えた藤澤武夫氏の存在を知り、裏方の重要性にも気付かされました。
この本を通じて得た教えを胸に、これからも「創意工夫」を忘れずに日々の生活や仕事に取り組んでいきたいと思います。そして、藤澤氏の著書もぜひ手に取ってみたいです。本田宗一郎氏の哲学をさらに深く知るための次の一歩になりそうです。
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